寝坊
いつも5時に起きている。
正確には4時59分からお猫様が「ユー寝てる場合じゃないんじゃない? わたしたちおなか空いてるのわからない? わからないなら身をもって悟るがいいわ!」とワイルドに起こしてくれるので、まだ日ものぼらない二月の朝5時にもそもそ布団から出て行く。
今日はなんだかとにかく眠くて、お猫様も「ユー眠いなら寝ればいいんじゃない? むしろそこちょっと詰めてくれる? わたしも寝るから」
みたいな雰囲気になって、1時間の寝坊。
とはいえ出勤時間には十分に間に合う。
久しぶりになんだか明るい道を駅まで歩いていると、雨、ゆるゆると降り出す。
え?
曇りのち晴れの予報でしたよね?
むしろ朝日がさんさんと輝いてましたよね?
空が明るいまま雨は強く降り続け、電車に乗っても次の駅に着いても降り続いている。
びしょぬれ。
二つ目の駅でようやく雨は上がり、朝日なにごともなかったように、さんさんとさす。
びしょぬれなのはわたしだけ。
いつもの時間に起きて、いつもの電車に乗っていればあわなかった通り雨か。
早起きは三文の得ってやつか!
目覚まし機能を放棄したお猫様は、まだたたんだ布団の上でぬくぬくしているはず。
彼ら彼女らが悪いわけでは!
ないんだけど!
なぜ今日に限って!
やり場のないやるせなさとともに1日を始める。